「意外とふさふさしてない!」

そしてなでてみると思ったよりも毛がざらざらしていた。

もっと猫とか犬みたいにふさふさだと思ってたのに。


「声、でかい」

玲司のその言葉に顔をあげると、まわりで同じくうさぎをなでている子供たちの視線がこっちを向いている。


やってしまった。

子供たちでさえあんな静かになでているのに、高校生のわたしがこんなにはしゃいでいるなんて。


「まあ、いいんじゃない。かんならしくて」

しょんぼりしているわたしに玲司はそういってくれる。

思わずにやけちゃう。



ねえ、玲司知ってた?

玲司の言葉ひとつでわたしがどれだけ舞い上がってるのか。

舞い上がりすぎておかしくなっちゃうよ。