「玲司くんを解放して」

まだ、デートというデートなんてしてないし、生徒会と部活に忙しい先輩と放課後一緒に帰るということもない。

でもそれはそうかと納得する。


わたし“2番目”だから。


「なんかいえよ!」

体を押されて後ろに倒れた。

とっさについた手は、運悪く砂利の部分にあたり血がでた。


ああ、あの日と一緒。

そんな風に考えるわたしは先輩依存症なんだろうか。


「なにこいつ。いいよ、いこ」

そういって去っていこうとする先輩。