「かんな...じゃあ、どうして?」

「先輩がね、消えちゃうような気がしたの。おかしいでしょ。本当は一番がいいのに」

「無理して、笑わないで」


美玲がそういってわたしを抱きしめてくれた瞬間、わたしの目から涙が落ちた。


おかしいね。

自分でそれでもいいっていっときながら泣くなんて。


「わたし、かんなには幸せになってほしいよ」

どうして美玲はこんなに優しいんだろう。

まだ出会ってそんなにたってないのに。


「ありがとう。美玲」

しばらく抱き合っているわたしたちをみてクラスメイトはこそこそと話していたけれど、そんなのはどうでもよくて。

他のひとにどう思われようと、わたしは美玲と友達でいれればそれでいいから。