「だからケガしてたんだね」

「そうなの。でもあのときケガしてなかったら美玲が絆創膏くれることもなかったんだと思うと、ちょっと感謝かも」

「ふふ。そうだね。好きになったりはしなかったの?」

「え!?!?」


突然の言葉にびっくりして思わず立ち上がってしまった。

美玲はというとそんなわたしをみて笑っていて。

でもなんかすごい悪い顔してみえるよ。


「その反応は、好きだね??」

座ってといわれて、座りなおした私に美玲はストレートに球を投げてくる。


「う、うん...好きかも」

わたしもストレート...とはいえないけど軽ーくそう返す。


多分あのとき、彼が笑って桜の花びらが舞った瞬間、わたしは彼に恋に落ちたんだと思う。

いっちゃえば一目惚れみたいなものだ。