まさか転入早々にリンチ現場に居合わせるとか運が悪すぎる。
なんて思いながら様子を見ることにした。
「さっさとあの人たちから離れろよ!」
数人の女子生徒がそう言ったとき。
体育館の壁に追いやられて俯いていた1人の女子生徒がパッと顔を上げて叫んだ。
「あなたたちに何を言われても私は絶対に彼らから離れないから!!」
「ああ!?ふざけんなよ!お前なんか死ねよ!」
そう言って数人の女子生徒が手を振り上げた。
誓都は思わず溜め息をついて口を開いた。
「おねーさん達、そろそろ止めないと後が怖いよ。」
誓都がそう言ったとたんバッと全員が誓都を振り向いた。

