金髪もとい陽side

俺は校舎のほうに歩いて行く黒髪の後ろ姿を見ながら疑問に思った。


—————じゃあ、またな 陽


あいつそう言ったよな?


俺あいつに名前言ってねぇ。


何で知ってんだよ。てことは俺があそこの1人だってことも知ってんのかあいつ。


ボーッとしながらもうとっくに見えなくなってる背中を眺めていると、


「何してんだ?」


と深緑色の頭した奴が声をかけてきた。
ここは有名な不良校。髪染めてんのなんて珍しくともなんともない。俺も金髪だしな。


「あ?って拓真かよ。いや何でもねぇ。」


こいつは俺の仲間の新城 拓真。仲間思いだけどうるさいのが嫌いだから俺には冷たい。
ま!もうそんなの慣れっこだけどな!


「あそ。早くしねぇと遅れんぞ。」

「げ、もうそんな時間かよ。行くか。」

「何でテメェと登校しなきゃなんねんだよ。」


あ そしてこいつは果てしなく口が悪りぃ。


「誰がテメェだコラ どうせ同じ方向なんだし
 いいじゃねぇかよ!」

「わかったからうるさい。早く行くぞ。」

「おう!」

そう言って俺も校舎の中に入っていった。


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