そして、また1年が過ぎた――
萌佳が海外から戻ると連絡があった。
これからはずっと日本にいるらしいから、またいつでも会えるのが楽しみだった。
絢斗に話すと、だったら、萌佳を誘って旅行に行こうと言ってくれた。
ずっと行きたい旅館があったからって。
そう、それは――茅野君の旅館だった。
茅野君は、少し前にコンシェルジュを辞めて、実家のご両親が経営する旅館で働き始めたらしい。
萌佳も是非にと言ってくれ、旅館で落ち合うことになった。
私達は、絢斗の運転で静岡県の伊豆に向かった。
数時間かけて、海が見えるかなり立派な旅館に着くと、1人の青年が駆け寄ってきた。
「一花さん! 来てくれたんですね! 嬉しいです。総支配人も、わざわざ本当にありがとうございます」
茅野君だ……
「もう総支配人じゃない」
「あ、そうですよね。すみません、ついコンシェルジュだった頃のクセで」
萌佳が海外から戻ると連絡があった。
これからはずっと日本にいるらしいから、またいつでも会えるのが楽しみだった。
絢斗に話すと、だったら、萌佳を誘って旅行に行こうと言ってくれた。
ずっと行きたい旅館があったからって。
そう、それは――茅野君の旅館だった。
茅野君は、少し前にコンシェルジュを辞めて、実家のご両親が経営する旅館で働き始めたらしい。
萌佳も是非にと言ってくれ、旅館で落ち合うことになった。
私達は、絢斗の運転で静岡県の伊豆に向かった。
数時間かけて、海が見えるかなり立派な旅館に着くと、1人の青年が駆け寄ってきた。
「一花さん! 来てくれたんですね! 嬉しいです。総支配人も、わざわざ本当にありがとうございます」
茅野君だ……
「もう総支配人じゃない」
「あ、そうですよね。すみません、ついコンシェルジュだった頃のクセで」



