最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます

私は声も出せずに、ただその場で立ち尽くした。


そしたら……


絢斗は、私を優しく包むようにギュッとしてくれた。


えっ……どうして?


なぜ私を抱きしめるの?


着飾ってる2人が抱き合ったなら、本当なら最高のワンシーンになるはず。


なのに、私は絢斗じゃ釣り合わない。


総支配人とただのホテルの従業員がこんなことしたら……ダメなんだよ。


ねえ……


そんなことしたら……私、勘違いしちゃうじゃない。


お願い、もう止めて……


胸が熱くて苦しいよ、でも……


でも、そう思いながらも嬉しくて、心の大部分では「私を離さないで」って、願ってしまってる。


絢斗に抱きしめられてお姫様にでもなったような気分で、「ずっとこのまま時間が止まればいいのに」って……厚かましく思ってる自分がいる。


私は、プラスにもマイナスにもコロコロ変わる感情を、自分でもコントロールできずにいた。


「そろそろ時間だ……な。行こうか……」


私から離れて、絢斗はすぐに顔をそらした。


気のせい? 少し……頬が赤いように見えた。