『萌佳……』


言葉に詰まった一花。


「楽しみにしてるね! じゃあ、明後日」


私は、電話を切った。


すぐに茅野君にメールを入れたら、


『ありがとうございます! 必ず行きます』


って、返事が返ってきた。


きっと、茅野君と一花がくっ付いたら、今度こそ私が幸せになれる。


今まで一花に奪われてきた幸せ。


もう、誰にも邪魔させない。


私は、絢斗さんと……幸せになるんだから。


3人での飲み会の日。


時間通りに茅野君はやってきた。


「ギリギリになってすみません。仕事が長引いて。一花さんは先に帰ったんですけど、まだみたいですね」


爽やかな笑みを浮かべて言った。


「ねえ、茅野君。一花のこと、ちゃんと守ってね。そしたら、一花も絶対茅野君のことを好きになるから。今日がアピールできるチャンスだよ。一花のこと本気なら……必ず、彼女にして」