「……は?」
「…」
一言、それだけ言うとまた自分の殻に籠ったように前を向く。
……何こいつ!
ほんと嫌な奴!!
もう、1番後ろとかどうでもいいから席替えしてほしい!
こいつの隣、最悪…
なんで今更学校に来たのよ!!
自分につけられた38点のプリントを見ながら、大きくため息をつく。
…勉強しよ。
キーンコーン
授業が終わり、前の席から翔子がお弁当を持って駆け寄ってくる。
「彩、ご飯食べよ!」
「うん」
ガララララッ
「柚月〜!!」
勢いよく扉を開けて入ってきた人物。
それは、人気者の男の子だった。
