そのまま教室を出ていくyuzuに、翔子は眉をひそめて私に視線を向けた。



「何?あいつ。睨まれたんだけど」




「あは、は…」



ほんと、この雑誌のyuzuと、赤澤くんが同一人物なんて…



私が他の人に言ったとしても、誰も信じないよ。



そりゃ、この学校にyuzuがいるなんてなったら大騒ぎになるだろうけど…



なんで、新島くんや六花ちゃんは知ってるんだろう…?


なんか、仲良さそうな3人組だったけど。


モデル仲間…?でも、新島くんはモデルじゃないしな。



ていうか、なんでyuzuみたいな人がこんな平凡な学校に…




「彩?」



「…」




「あーや!」



ベチッ



頬を叩かれてハッとする。



「はっ、…いた!」



「何ぼーっとしてんの?まぁ彩がぼーっとしてんのはいつもだけど」




「…ぼーっとなんかしてないよ」



表紙のyuzuを眺めてフゥと息を吐く。



とんでもない秘密を知ってしまった感じ…