25・秘密の計画
 その夜、またマゼンタが牢屋に来てくれました。
「トープさんたちが待っているわ」
「ありがとう!」
 またこっそりと牢屋を抜け出し、厨房に向かいました。

「出汁の海藻と野菜って、どうするつもりだい? しかも睡眠薬まで」
 トープさんは待ちかねていたようで、私が着くと早速質問してきました。
「敵にお味噌汁を振る舞って、眠らせようと考えたんです」
 私は昨日考えていたことをトープさんたちに打ち明けました。
 今日は外の使用人さんやウィスタリアさんもいたので、相談するにはちょうどよかったです。
「敵が何人来るかわからないので、できるだけたくさん用意しようと思います。たくさんといっても大軍で来られるわけないので、せいぜい百もあれば足りると思いますが」