「それにライラに『やる気』があれば、とっくの昔に毒を盛られて竜王城は全滅していると思うのよ」
「そうね!」
 こんな場所で、こんな状況だけど、ふたりで顔を見合わせて笑いました。
「さ、急いで。暗いうちに出なくちゃ」
「ありがとう」
 小さな蝋燭の光を頼りに、私たちは牢屋を出ました。