話を聞いていた時は青ざめていったフォーンさんでしたが、今は興奮状態なのか、顔を真っ赤にしています。
「いやいや、もうヴァヴェルの味方じゃないって言ってるだろうが」
「わからないぞ。いや、私は騙されないぞ!」
 まだ疑うフォーンさんに、トープさんがあきれています。
「はあ……もう。あんたの夕飯に毒盛ってやろうか」
「それはやめてくれ~!」
 ちょうど私も思っていたところでした! じゃないね。盛りませんよ!
「……とにかく、これは早急に竜王様にお伝えせねばなるまい。ライラ、お前はここでおとなしく沙汰を待っておけ!」
「はい」
 興奮状態が少し落ち着いて、おやつも食べ終わったフォーンさんが、竜王様のところに行くようです。
 あとは野となれ山となれ、だ。逃げも隠れもしませんよ。
 ただ。竜王様は信じてくれるかな……?