「だろう? 疑う余地もないじゃないか」
「ですね!」
 メイドさんたちは、みんな同時にうなずき、トープさんに同意しています。
 おいしい料理、作ってきてよかった~! まさか料理に身を助けられるなんて思ってもみなかったわ。ますますユイちゃんに感謝です。
「ありがとうございます!」
 私はふたつ折りになるくらい、頭を下げました。
「それで、だ。これをどうやって竜王様にお伝えするかだね」
「いきなりはさすがに無理ですよね」
「竜王様から呼ばれることはあっても、こちらから出向くことはできないからね」
「そうですね」
 なんてったって下っ端ですから!
 たまたま竜王様と遭遇して話をすることはあっても、私が竜王様のもとにおしゃべりにいくことなんてできませんからね。
 厨房に出入りしていて、竜王様にも自由に面会できる人って……。
「……フォーン、かな」
「……ですね」