同じように外を見ながらマゼンタがニヤッと笑っています。
「どうして?」
「スプルース様が組んだ魔法陣にポポイッと放り込むだけだもの!」
「なにその超便利魔法!」
「そしたらあら不思議、ゴミは発生源……もとい、派遣元のヴァヴェル王国に降り注ぐってわけ」
「わぁ素敵」
 まあ、自分たちが出したゴミなんだから自業自得か。
 いやしかし、治癒魔法といいゴミ箱魔法(たぶん違う)といい、なんて便利なのかしら。
 もし前世、私が魔法(ソレ)を使えていたなら、きっと汚部屋にはしなかったはず。そしてあんな死に方もしなかったはず……っ!
 ……って、いやいや。そんなありもしない〝もしも〟を考えても仕方ない。あれは完全に私の落ち度。せめて今生は、床に物を置かないようにしよう(教訓)。
「しかし竜王様の強さはには驚いたわ。バーガンディーさんとスプルース様の援護はあったけど、ほとんどひとりで退けちゃったよ」