また大きな音とともに吐き出されたのは、竜王様の火炎。音の正体はこれだったようです。私の応援が届いたのかな? いやぁ、応援の力ってすごいね!(たぶん違う)
 竜王様たちが応戦しているうちに態勢が整ったのか、庭園に鎧兜を着た騎士さんたちが次々に出てきました。
「お、鎧兜なんだ」
 ガシャガシャと音を立てて重そうなんだけど。
 先頭はインディゴ様。ノー鎧。藍色の髪を風になびかせ、涼しげなダークブルーの瞳で上空の敵を睨みつけています。
「魔弓、構え!」
 インディゴ様の号令に、騎士たちがいっせいに弓を構えました。ギチギチ……と弓が引き絞られる音が聞こえます。
 引き絞られた弓が限界まできた時、一瞬の静寂が辺りを包みました。
 その緊張感につられてドキドキしながら見守っていると。
「放て!」