「飲んでばかりは体によくありませんよ? ちゃんと食べ物も召し上がらないと」
「あの場で食べてばかりだと失礼であろう?」
 クイッと眉を上げる竜王様。でも、誰とも踊らず無表情で玉座に座りっぱなしというのも十分失礼だと思いますけど? ……なんて言えません。
「少しくらいなら大丈夫です」
「そうか。では、次回からライラのスープを用意してもらおうかな」
「パーティー中に玉座でスープ飲んでる人なんて見たことないですよ!」
「それもそうだな! ははは!」
 私のツッコミに笑う竜王様。……やっぱり怖い人には思えないんだけどなぁ。

 竜王様がお味噌汁を飲んでいる間たわいないことを話して、飲み終えると、ようやく私は退出を許されました。
 私、精神的に瀕死です。早く部屋に戻って寝たい。