あきらかに王妃様候補と思しきお嬢様は、キラキラしています。頭の先からつま先まで、一分の隙なくキラキラです。ついでにライバルお嬢様とも火花を散らしてキラキラしています。
 前世でいうところの、キラキラ女子の合コン?(ちょっと違う)
 ハイスペ男子(竜王様)を巡る女の戦い。……想像するだけでも恐ろしや。
 どのお嬢様も美しいけど、気が強そうです。気弱なお嬢様なら、こんなパーティーなんて辞退するか(できるなら)。
 どのお嬢様をお妃様、側室様にしても、竜王様、苦労しそう。竜王様が結婚したがらないの、なんかわかる気がする。
 ──なんて勝手に竜王様に同情していたら、いつの間にか開始時間になりました。
「竜王様のお出まし!」
 侍従の口上が聞こえると同時に、竜王様が会場に入ってきました。