「マカナイも、今日は食べている時間がないからいらないし……」
 おっと、今日はかなりお役御免な感じですね。
 なにをしてもらおうか、とトープさんが考え込んでいると。
「じゃあ、こっちを手伝ってちょうだいな」
 ウィスタリアさんが手招きしてきました。
「え? まさか私に料理を運べ、とか言いませんよね?」
「それはないわ」
「デスヨネー」
 笑顔でキッパリ言われるとすがすがしいね! じゃないか。
「会場の案内をお願いしたいの。案内といっても、お客様のお相手ではなく、こう、観察する係というか……」
 ウィスタリアさんが説明してくれるんですが、それはいったいなんの案内なんでしょう?
「観察する?」
「ええ。料理が減ってきたら私たちに知らせる、とか、お客様に飲み物を勧める、といったところかしら」