へなへな……とその場で腰を抜かすトープさん。え? そんなにびっくりしたの? 周りのメイドさんたちもざわめいているし。
「トープさん!? 大丈夫ですか?」
「ああ……まさか、竜王様がそんなことをおっしゃるなんて」
「あら? 竜王様って、ノンストップでいつもお仕事しているんですか?」
「お茶だけはお召し上がりになっていたけど、お菓子までは……まあ、言われなかったし、邪魔になってもいけないから、こちらから聞くこともできなかったしね」
「ああ……」
 そういえばみなさん、竜王様が怖かったんですよね。ヘマして失業怖いって。
 でも、竜王様、そんな怖くないよ?
 ここに来てから何度か竜王様とお話ししたけど、みなさんの言うような怖さを感じたことがありません。
「ライラ……あんたは怖いもの知らずだね」
「そうですか? 竜王様、そんな怖くないですよ?」