「お菓子も、前日までにタネを仕込んでおける焼き菓子系がいいと思います。スポンジ系のお菓子も、先に作って冷蔵しておけば、当日デコレーションするだけでいけますし」
「……本当に、レイゾウコ様様だよ」
 トープさんが深くため息をつきました。
 そうですよね、今までは当日に全部調理していたんだから。でもこれからは『冷蔵庫』という強~~~い味方がいるんです。活用していきましょう!
 決まったメニューに従い仕込みするメイドさんたちを横目に見つつ、私はいつも通り、賄いを作るのでした。

 そしていよいよパーティー前日。
 厨房の忙しさってば、天元突破しそうです。
 私もなにかできることを……と考えて、調理班の横でひっそり根菜の皮むきなんかを手伝っています。さすがにのんきに賄いだけ作って、とはいきません。