着々とパーティー準備は進められ、お城中が慌ただしい雰囲気に包まれています。
 ウィスタリアさん率いるメイド軍は、パーティー会場準備や客室準備。トープさん率いる厨房軍は、当日出す料理のメニューを決め、下準備に取りかかりつつあります。
 あまり動くとかえって足手まといな私は、トープさんの横でメニュー作りの助言をしています。
「当日は、コース料理じゃなくて好きな料理を取り分けてもらう立食式だから」
「バイキングですね!」
「? まあいいわ。ライラ、なにかアイデアはある?」
「そうですねぇ。当日の手間を考えて、冷蔵庫で保管できる冷たい料理をたくさんストックしておきましょう。当日は温かい料理を作るので手いっぱいだと思いますし」
「そうだね」