早速 その日の夜 富永さんからの ラインが 届いた。


『こんばんは。今 大丈夫?』

『はい。』

『ご主人は?』

『もう寝たわ』


短いやり取りを 数回 繰り返し。


『一度 ゆっくり話したい』

富永さんは ” 話したい ” という言葉を使った。


『何を 話すの?』


私は まだ 踏み出すことに 躊躇いがあった。



『篠田さんの 寂しさについて』



私の胸は 甘くときめく。


今まで 誰かに こんな風に 心配されたことは なかったから。


いつも 1人で耐えて。

自分で 解決してきた私。



誰かに 寄り掛かることを 知ってしまったら

きっと 引き返せなくなる。



『富永さんが 助けてくれるの?』



『もちろん。全力で』



遊ばれるだけだとしても。

もっと 傷付くとしても。



私は その言葉で 踏み出す決意を してしまった。