「そうなんだ、珍しいね。
せっかく彩葉と同じ電車に乗れたと思ったのに」

「ご、ごめんね……」
「彩葉?なんか元気ないね」


思わずギクリとする。
さすがは由良ちゃん、異変に気づくのが早い。


「そ、そんなことないよ……!
ただ早く来ちゃって暇だなーって……」

「そっか……あっ、そうだ!今日クレープ食べに行かない?新作が出たらしいの!」

「ほ、本当……?行きたい!」


由良ちゃんの言葉に、私は思わず笑顔になる。

学校の近くにクレープ屋さんがあり、由良ちゃんとよく行っていた。


新作が出たとなれば余計に気になってしまう。