「じゃあバラエティにしよう!録画してるのがあって、まだ観れてないんだ」
ドラマにしてしまうと、テレビにばかり集中してしまう。
私は悠くんとの時間を堪能したいのだ。
けれだそれだけでは悠くんを暇にさせてしまう。
それを防ぐためのテレビである。
つまりテレビはオマケだ。
「おい、彩葉。体重かけんな」
「やだ、こうする」
悠くんにピタリとくっついて離れてやらない。
だってこれが目的だったのだ。
「はぁ……もう勝手にしろ」
「うん!勝手にする」
悠くんの腕にギューッと絡みつく。
そして最初こそ悠くんに甘えていたけれど、思いのほかバラエティ番組がおもしろく、気づけばテレビに釘付けだった私。



