このままでは話せそうにないけれど。
まずは宮永くんと由良ちゃんのデートを成功させることが優先である。
お手洗いから戻ってきたように見せかけて、ふたりの元へ向かう。
「そろそろお昼にしようか」
時間は13時を過ぎようとしていた。
宮永くんの言葉で、ご飯を食べることにした私たち。
そして洋食レストランに入り、席へと案内されるなり……。
「……え、渡辺さん?」
「な、なんですか……!」
私の行動には、宮永くんや由良ちゃんだけでなく、悠くんもおどろいたようで。
それもそのはず、私は悠くんのとなりに座ったのだ。
これで自動的に由良ちゃんと宮永くんがとなり同士になる。
我ながら頑張ったつもりだ。



