もしかすると、ここで『実は……』と話すチャンスだったかもしれないけれど、とっさに嘘をついてしまう。
「そうだよね、びっくりした……」
「それでも悠二が嫌がらずに女と一緒なんて珍しい」
宮永くんはまだ少し怪しんでいる様子だったけれど、私が誤魔化したためか、悠くんも合わせてくれる。
「まあいいか!
全員集まったし、そろそろ行こっか!」
由良ちゃんはそう言ったかと思うと、私のとなりにやってきて。
早速男女で分かれてしまう。
「え、あ……由良ちゃ」
「お願い彩葉……まだ今は彩葉のとなりがいい」
慌てて由良ちゃんを見上げたけれど、彼女は頬を赤く染めていて。
宮永くんのとなりに歩くのは、まだ少し勇気がいるようだ。



