悠くんは私がなにも言わなくても頭を撫でてくれて。 徐々に落ち着いていくのがわかった。 「……あの、悠くん」 「どうした?」 ようやく頭の整理がついてきた。 悠くんにギュッと抱きついたまま、おもむろに口を開いた。 「ずっと、言えなかったけど……中学のときのこと、今も自分のせいだって思ってる、よね……それで、私と同じ高校を志望して……」 悠くんは賢いから、ぜったいにもっと上の高校を目指せていた。