確かに嫌ではないけれど……毎回胸がドキドキしてたまらず、おかしくなりそうで。

それでも避けられないのは、悠くんのそばにいたいからである。


好きなだけ悠くんに甘えたい。
正直、最近は好きなようにされているけれど。

ある程度満足したら私を甘やかしてくれるため、胸がドキドキしてしまうのは少しの我慢である。


けれど胸のドキドキだけではなく、全身が火照り、頭がボーッとしてしまう。

今だってもう言葉の抵抗すらできず、ただ変な声を我慢するので必死だ。


「彩葉の声、聞かせてくれねぇの?」
「……や、なんか……変な声で」

「どこがだよ。
俺にとったらかわいくてたまんない」


甘い声で囁かれて。
自分の口元を塞ぐ手を退かされてしまう。