けれど彩葉は予想外の反応を見せた。
頬を赤く染め、恥ずかしそうにしていたのだ。

1週間以上避けられていたのだが、今ではもう元どおり。


まあ、今までと同じように接する気はないが。
少なくとも彩葉は俺を意識している様子。

いつもと少し違う触れ方をするだけで、すぐに照れるのだからかわいい。


もっと乱したくなるけれど。
今日は俺の負けのようだ。


最近、あまり眠れていなかったのだろうか。
こうしてふたりで会っているときに寝るのは稀である。

より深い眠りにつけるよう、彩葉の頭をゆっくりと撫でた。


少し茶色がかった髪は肩甲骨を覆うくらいに伸びている。

今では髪を切ったとしても毛先を揃え、数センチほど切るだけの彩葉だったが、中学の頃に一度だけショートカットにしたときがあった。