おかしい、悠くんを見ただけで胸がドキドキする。
悠くんってこんなにかっこよかったっけ。
もちろん顔は整っているし、幼なじみの彼はかっこいいと思っていたけれど。
そういう意味じゃなくて、なんというか……男の人だなぁって。
「あれ、渡辺さんどうしたの?
もしかして体調不良?」
「……っ!?」
そのとき、柔らかな声が聞こえてきて、勢いよく上体を起こした。
すぐそばには、私を心配そうに見つめる岸田くんが立っていた。
「岸田くん、おはよう……!」
「……おはよう。もし体調悪かったら保健室に行く?
俺、ついていくよ」
「だ、大丈夫です……!」
どうやら誤解させてしまうような体勢だったようで。
心配してくれる岸田くんに対して申し訳なくなる。



