「おはよう。お父さん、お母さん!」
満足そうに微笑む両親をみて
バレぬようにホッと安心する。
彼らの微笑は幼い頃は私を怖がらせるものでしかなかったが、
今はそれをみて安心するなんて
なんとも言えない
「お母さん!今日、莉子のお墓前りに行ってくるから帰りおそくなるね」
『莉子』
これは我が家ではタブーの言葉。
和やかな雰囲気も一気に冷たいものへと変化させるほどの力を持っている。
「梨花…。お母さん言わなかった??
その名前は二度と出さないで!」
今にもヒステリーを起こしそうなほど真っ青な顔をしている。
お父さんはそんなお母さんをなだめるようにそばに行く
「梨花…、あいつの墓まえりに行こうがいくまいが自由だが、オレたちには黙って行きなさい!」
罵るような父の声。

