白い封筒から出した2枚の紙。


綺麗な字で書かれてる美波の字。


俺はじっと読む。途中でぐしゃぐしゃになりそうな心を立ち直しながら、最後までぐっと堪えて読んだ。


「西野くんへ

この手紙を読んでる時は全ての事情を知ってると思うし、私はここにいないと思う。
この決断は1人で下したけど、決して間違った決断だとは思っていない。
私はずっと好きなの、西野颯が好きで好きで、辛くなるくらい好き。でも、その感情を一途に思うのは自由だけど、それを発展させていけない場合もある。相手を苦しめることになれば恋愛感情を殺さないといけないんだって。私はあまりにも西野くんに溺れすぎた。西野くんも私だけを見過ぎた。私たちは別れて、広い景色を見てみよう。西野くんは賢いからいろんなことを感じ取れるしこれからたくさんの経験が出来るはず。私は西野くんの幸せを願っています。西野くんが大人になって自分で立派な男だなと、自分の幸せが私なら来てね。それまでは私のことを考えないで自分のことを考えて楽しい人生を送って欲しい。本当に幸せな7ヶ月間だったよ、ありがとう」