「ただいまぁ〜…って、誰もいないんだよね」
高校生になって先週から一人暮らし。
少し早いかもしれないけど仕送りはしてもらってるし、ド田舎の実家から通うにはあまりにも遠すぎたから、親に一人暮らしを勧められたのだ。
なんたって私が通う高校は小さい頃から憧れていた、県でトップの私立高校。頭も良くて制服もオシャレで…女の子なら誰もが憧れる高校だ。
そんな高校に入れてくれて仕送りまでしてくれる
親には感謝してもしきれない。
「さて…今日こそは自炊するぞ!」
鞄を置き、腕をまくり、気合を入れて冷蔵庫を
開けようとしたその時

ピンポーン…

「ん?宅配かな?」
実家だったら親が出てくれるのだが、自分が出なければならないのはまだ慣れない。