死ぬのは溺愛のあとにして?【加筆終了1/1】


『君が僕を好きになってくれるまで、待つから――』


そんな律儀な彼に「ふふっ」と笑みがこぼれる。


「⋯⋯なに?」

「なんでもない。ありがとう⋯⋯富丘くん。これから、よろしくね」

「こちらこそ。でも⋯⋯もう、あんなことはしないで。君が死ぬのは、僕が寿命を全うしたあと

――死ぬのは溺愛のあとにしてね?」


普段の無表情がウソのようなスマイルを浮かべた彼は、その後たっぷりと私を翻弄するような

あまーいキスを落とした。


「愛してるよ、あすみ」


『私もだよ』富丘くんにそう伝えられるのは、遠くない未来⋯⋯

そんな予感がした。






――END――