『君が僕を好きになってくれるまで、待つから――』
そんな律儀な彼に「ふふっ」と笑みがこぼれる。
「⋯⋯なに?」
「なんでもない。ありがとう⋯⋯富丘くん。これから、よろしくね」
「こちらこそ。でも⋯⋯もう、あんなことはしないで。君が死ぬのは、僕が寿命を全うしたあと
――死ぬのは溺愛のあとにしてね?」
普段の無表情がウソのようなスマイルを浮かべた彼は、その後たっぷりと私を翻弄するような
あまーいキスを落とした。
「愛してるよ、あすみ」
『私もだよ』富丘くんにそう伝えられるのは、遠くない未来⋯⋯
そんな予感がした。
――END――



