初めて 伯父の家を 訪ねたとき、夏美は 緊張で 足がすくんだ。


伯父は 社長だから。



壮馬と 両親の後をついて 夏美が 玄関に入ると
 

「いらっしゃい。はじめまして。どうぞ、上がって。」


と恭子は 明るい笑顔を 夏美に 向けてくれた。
 


「はじめまして。夏美です。どうぞ よろしくお願いします。」



夏美は 伯父と伯母に 挨拶をする。




社長の家に 相応しい豪邸の 高級な雰囲気の リビング。




でも、迎えてくれた 伯父一家は あまりにも 普通の人々で。


緊張していた 夏美は 少し戸惑う。
 



「なんだか、麻有ちゃんに 初めて会った日を 思い出すわ。」


伯母は 優しい笑顔で 夏美を見て言う。


伯父は 膝に 陸君を抱いて ニコニコと 笑っている。