金曜日、壮馬は 夏美の部屋に泊まり 翌日二人で 壮馬の家に向かう。


壮馬が選んだ ワンピースを着て 緊張に上気する夏美は 清楚な初々しさに包まれていた。
 

「ただいま。」

と壮馬が 玄関を開ける。


「いらっしゃい。」

と出迎えてくれる 壮馬の母。

後ろから 父も『やあ。』と 気軽に 顔を覗かせた。
 


「はじめまして。相田夏美です。」

玄関先で 母に 深々と頭を下げる夏美。


壮馬は 隣で クスッと笑う。
 

「どうぞ、上がって。」


母は 優しい笑顔で 夏美を促した。