・・・・・・
・・・








「眞子先輩、今日は眞子先輩が寝るまで付いてちゃダメですか?」



スクールバスを降りて
マンションまで送ってくれた涼太は
繋いだ手を離さないままそう言った


ただの頭痛だけれど午後からの授業を飛ばすほど寝てしまった私のことを心配してくれている


これが反対なら・・・
涼太に駅前でバイバイと手を振れるだろうか


考えなくても答えなんて決まっている



「良いよ」



見上げた涼太の顔が
返事を聞いただけでホッとしたように綻んだ


「ご飯どうしよっか?」


「あ・・・っと、うどん位なら俺が作れますけど」


困った顔の涼太も可愛くて


「じゃあ、お願いしよっかな」


「はいっ」


「ミニスーパーまで戻る?」


此処から見えているスーパーへ視線を移せば


「眞子先輩、大丈夫ですか?」


また心配そうな顔をする


「涼太と一緒に行きたいの」


こうなったらとことん甘えてやるつもりで出した声に


「・・・っ」


一瞬で真っ赤になった涼太は
熱い視線を絡めたまま


「眞子先輩、可愛い」


ストレートなパスを返してきた


「・・・っ」


今度は私の頬が熱くなるのを感じて俯く


「あ゛ーーーーーーーーーーーっ
眞子先輩が調子悪いから
色々我慢します」


涼太は意味不明なことを口走るとミニスーパーへと繋いだ手を引いた