もはや自分にとって他人事じゃない二人に対する新発見は、気になる以上の感情だ。
その後、授業が終わるまで、私はこの新発見が気になって仕方なくて、ずっとソワソワしながら過ごしていた。
授業が終わり、教室から足早に出て行く先生の後を走って追った。
「中野先生!」
「ん?なんだ、坂本」
だるそうに振り向いた先生を見て、少し身構える。
この先生と話したことはほとんどなく、そもそもあまり教師と会話するようなタイプでもない私には、少々勇気のいる行動だった。
「あ、あの、今日授業中に言ってた双子の武将の話なんですけど…新発見ってなんですか?」
授業中、やる気なくぼーっと黒板を眺めていて、テストの点数も普通の私がこんなに食いついて質問したからか、先生は一瞬目を見開いた。
しかし、すぐに嬉しそうにニヤつくと、
「聞きたいか?二つある。ただ…長い話になるから、二つ話すには時間が足りないな。どっちがいい?」
「ええっと…じゃあ、時系列的に古い方で」


