「このおなごが、伊江宗(いえむね)が助けた子か」
「はい、左様でございます」
伊江宗…彼の名前かな。
私は頭をぺこりと下げた。
彼と彼のお父さんは、部屋に入ってくると、お父さんが上座に、彼は真ん中だけど少し左
側に座った。
「なぜそんな隅におるのだ、もっと前へ来なさい」
お父さんが私にそう呼びかけ、彼を見ると彼も笑顔で、「儂の隣に来なさい」と言ったため、私は部屋の真ん中に座った。
「…さて、お主は変わった身なりをしておるが、どこの者だ?」
お父さんが私にそう問いかける。
変わった身なり…と、心の中で反復する。
当たり前だが、私以外全員着物を着ている。
そりゃ、ここがもし戦国時代なら、私はかなり変わっている。
寝る時に着ていたパジャマの裾をぎゅっと握った。
もしここが戦国時代なら、私はどこから来たと言えばいいんだろう。
未来…?
「えっと…未来、です……」


