「待たせてごめんね。」


僕は、後ろから彼女の頬にそっと手を添えた。


彼女は華奢で、ふわふわな頬は、僕の手に温かみを与えてくれた。


「待ってないよ……恥ずかしいので……」


初めははっきりと言ってくれた。


けれどその後は、消え入りそうな声で、顔をかぁぁぁっと真っ赤に染めて言った彼女。


そんな所も可愛い。


僕が彼女を好きになった理由なんていくらでもある。


恥ずかしがるところも大好きなんだけど。



こうやって不意に起こす僕の行動に目を回すように驚いて恥ずかしがって。僕のことを考えてくれるのが嬉しい。


僕は君に出会えて良かった。


何をしても恥ずかしそうにしてるけど、僕にみせてくれる笑顔は、ずっと守りたいと思う。


僕以外には見せないで。


他の人には、人見知りで恥ずかしい雰囲気で。そのままでいて。


僕以外、君の良さを知られたくないから。