「え……っと、さっきから何を声あげていらっしゃるんですか?」
「『いらっしゃる』……って! お前家来かなんかなのかよっ」
「え? いえ、ロボットですけど?」
「あ…ダメだ。頭おかしくなりそう…。っく」
??? さっきから伊織様は何をしてるんだ?
「えっと、声を上げてるのはなんですか?」
「…あー、そっか。まだ「笑う」って言葉教えてないか。お前、教えて育つタイプだもんな」
漸く(ようやく)声を上げるのをやめた伊織様はそんなことを呟いた。
「『ワラウ』?」
「うーんと、それだと動詞になっちゃうから、「笑い」で覚えて」
『ワライ』…?
「それって、なんですか?」



