愛してくれる人が欲しい。

それは常に思ってること。


そんな人が全然現れなくて、
寂しくなって、
色んな男に抱かれる。

まるで負の連鎖。

瑠美はこんな私の恋愛事情を全部知っている。

経験人数が20人超えてることも
いつもやった人を好きになることも
好きになりすぎてメンヘラになることも

よき理解者である。


瑠美に連れてこられたのは
川の見える隠家的なカフェだった。

「可愛い!人少ない!」
「やろ〜〜!穴場やねん。しかも美味しくて安い」

瑠美はセンスいいなぁ
市内よく来るけど何も知らんわ私

そーゆーとこなんかなぁ
ズボラっていうか
女らしくないっていうか

川を見つめて深くため息をつく。

「おいメンヘラ、ため息を吸え」
「!?」
言われたことの無い文章で笑う。

「ため息つくなってこと!笑ってた方がええ、麻美は」
「わかってるけどォ…」
「可愛いのになぁ、ほんま捨てられるよな」

グサッ
言うねぇ、姉さん。

「別に、昨日のセフレで悩んでないよ。ただ、気疲れと彼氏欲しいなって言うだけやで」

「やっぱり、愛が欲しいんだなぁ。麻美は」

そう。
本当は割り切った関係なんて、嫌い。
セフレじゃなくて彼女にしろ
って思う。


「大学生なのに、彼氏がいない。辛い」

私の思い描いてた世界は
一緒にピクニック行ったり
家で1日中ゲームしたり
映画見て泣いたり
旅行行ったり
温泉行ったり
遊園地行ったり

などなど。
そんなもんですかね。