「今から会いに行く」
「え?!」
彼は、オーナーに手を挙げ挨拶をすると速足でカフェを出ていった。
ほんといつも急な展開なんだから!
私は慌てて、残っていたビールを飲み干し社長の後を追った。
アルコールがほどよく回った体は妙に軽くて何でもできそうな気持になる。
彼が路上で拾ったタクシーに乗り込むと、ブリュッセルの街を離れ次第に田舎の風景が車窓を流れていた。少し開けた窓から吹き込む風がとても心地いい。
「社長は日本産ビールをベルギーに卸すようなお仕事もされているんですね」
さりげなく尋ねてみる。
「ああ。ベルギーだけでなく必要とあればどこにだっていく。日本産のビールは今結構需要があるからな」
「それにしてもベルギーのビールって個性的なものばかりで驚きました」
「ベルギーはビール大国で、クラフトビールが充実している。色も味もアルコール度数すらも様々だ。ビール嫌いな人間でも気に入るビールが必ず見つかる場所だと言われている」
「そんなビール通の国でクラフトビールを製造しようだなんて、なかなか勇気のいることですよね」
「そうだな。あいつは昔から少々変わり者だが、根性と勇気だけは誰にも負けない奴だ」
「その方とは、お付き合いが長いんですか?」
「まぁな。俺が前に勤めていた時に出会ったから、十年来にはなるか。ビールを作っているが無類の日本酒好きで、俺がベルギー出張の時は必ず日本酒を届けてやるんだ」
そう言って、ずっと手にもっていた紙袋を指さした。
ああ、だからホテルから大事に持っていたんだ。何が入ってるんだろうと思っていたら日本酒だったのか。
「日本酒は卸してないんですか?」
「日本酒ほど繊細な酒はない。長期管理が難しいから例え輸送したとしても味が変わってしまう」
なるほど。なかなか勉強になるなと感心して聞いていた。
一時間ほど走っただろうか。
いつの間にか広大な大麦畑が広がり、その向こうに醸造所が見えてきた。
「え?!」
彼は、オーナーに手を挙げ挨拶をすると速足でカフェを出ていった。
ほんといつも急な展開なんだから!
私は慌てて、残っていたビールを飲み干し社長の後を追った。
アルコールがほどよく回った体は妙に軽くて何でもできそうな気持になる。
彼が路上で拾ったタクシーに乗り込むと、ブリュッセルの街を離れ次第に田舎の風景が車窓を流れていた。少し開けた窓から吹き込む風がとても心地いい。
「社長は日本産ビールをベルギーに卸すようなお仕事もされているんですね」
さりげなく尋ねてみる。
「ああ。ベルギーだけでなく必要とあればどこにだっていく。日本産のビールは今結構需要があるからな」
「それにしてもベルギーのビールって個性的なものばかりで驚きました」
「ベルギーはビール大国で、クラフトビールが充実している。色も味もアルコール度数すらも様々だ。ビール嫌いな人間でも気に入るビールが必ず見つかる場所だと言われている」
「そんなビール通の国でクラフトビールを製造しようだなんて、なかなか勇気のいることですよね」
「そうだな。あいつは昔から少々変わり者だが、根性と勇気だけは誰にも負けない奴だ」
「その方とは、お付き合いが長いんですか?」
「まぁな。俺が前に勤めていた時に出会ったから、十年来にはなるか。ビールを作っているが無類の日本酒好きで、俺がベルギー出張の時は必ず日本酒を届けてやるんだ」
そう言って、ずっと手にもっていた紙袋を指さした。
ああ、だからホテルから大事に持っていたんだ。何が入ってるんだろうと思っていたら日本酒だったのか。
「日本酒は卸してないんですか?」
「日本酒ほど繊細な酒はない。長期管理が難しいから例え輸送したとしても味が変わってしまう」
なるほど。なかなか勉強になるなと感心して聞いていた。
一時間ほど走っただろうか。
いつの間にか広大な大麦畑が広がり、その向こうに醸造所が見えてきた。



