記憶を失ったキミに、100本の薔薇を。






「落ち着きなさいっ!あなたは、七奈さんの何者よ!?七奈さんの何を知ってるの!?あなたは七奈さんじゃない。七奈さんの体調は七奈さん自身が知っているものよ?あなたに分かるはずがないわ。私ももちろん七奈さんがどれくらいしんどいのか分からないわ。……けれど、あなたよりも私の方が長く生きているし、養護の資格も持ってる……。けれど、あなたは違う。未熟な15歳の男の子でしょう?なんでそんなことが言えるの……?」









「けど先生っ――」









「放課後にまた来なさい。そしたら七奈さんの体調も良くなっているはずだわ。お昼はお友達と遊んでらっしゃい」








随分と俺を子供扱いする保健の先生が憎たらしい。








しかし、これ以上言っても同じだと、放課後まで引き下がる事にした。