「俺は“友達”のつもりで来てないって言っただろ」
視線を逸らしながらそう言う蒼は、心なしか、顔が赤い気がして…。
蒼はグシャグシャと自分の頭を掻くと、『先に行ってる』と言って部屋を出ていった。
蒼がいなくなっても、ドッドッと激しく動く心臓。
……おそるおそる、胸が見えるところまでファスナーを下げると、
蒼の唇が触れていた部分が、赤く染まっていた。
「……っ!」
その“しるし”を隠すように、もう一度ファスナーを上まで引き上げた。
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