「あ、蒼?
どうしたの?」


「……」



急に無言になった蒼が心配になって顔を覗き込むと


蒼はフイッと顔を背けた。



「……見んな!」


「ご、ごめん…」



急に不機嫌になった蒼に、反射的に謝ってしまう。


って、私が悪いの?



蒼はホントにわけわかんない。


キスするし、いきなり部屋に来るし、萎えたとか言いつつ帰らないし、


急に不機嫌になるし、気難しいにも程がある。


そんな不機嫌状態でなんて声をかけるのが正解なのかわからないから、とりあえず黙ってると



「……なぁ」



頭を抱えたままの蒼が声をかけてきたから、「なに?」と返事した。