好きになってはいけません。




だから私は


簡単に割り切れないよ。



“遊び相手”として拒絶されたら、


“幼なじみ”として接してくれても…悲しいのは変わらない。



「……勝手にすれば」


「冷たいな」



……どっちが。


さっきまで冷たい目をしてたのは、蒼の方じゃん。


女と遊び歩いて来ただけあって、そんな簡単に態度変えれちゃうんだね。



……やっぱり嫌いだ。



「柚」


「……」


「無視すんな」


「……なに」


「……あのさ…。
昨日、本当にクマと……」



蒼が私に目線を向けずに話してる。


その次の言葉を待っていると、指で机をトントンと叩く音だけが響いた。



「……あ゛ーーーーくそ!!!」


「…!?」



黙ってたら、蒼が急にバン!と机を叩いて。


表情はわかんないけど…蒼が頭を抱えた。