好きになってはいけません。




ベッドからおりた蒼は、すぐに部屋から出ていく…かと思いきや。


出ていくことなく、私の勉強机の椅子に腰をおろした。



「……蒼」


「あ?」


「……なんで、帰らないの?」



怒ってるくせに…。



「……“遊び相手”の柚には何もしねぇ。
でも、“幼なじみ”の柚と一緒にいたらいけねぇの?」


「……」



蒼の中で


“遊ぶ女の子”と“幼なじみ”は違うんだ。



どっちも同じ、『笠木柚』なのにな。